イベント報告

去る3月18日(日)9時30分より、アピオスペースを会場にして「いのちの章典」学習交流会が開かれ、組合員と職員計92名が参加しました。
講師は盛岡医療生協副理事長の遠藤寿美子氏。レジュメはありませんでしたが ①医療生協が生まれたのはなぜかという歴史的な観点、②どのようにして現在のような組織に大きく発展させてきたのか、③この組織をもって社会にどう問うか、どういうことでお役に立てるような医療生協にして、ひとりひとりが安心して最期を迎えられる社会を作るのか、という三点について語りたいと始まりました。少し南部訛りの親しみ深い歯切れのいい熱い口調で、楽しくも医療生協の存在と活動の意味を再確認させてくれる、ためになる講演でした。
自己紹介の中で語られたご自身の出身地、豪雪貧困多病多死の無医村・沢内村(岩手県和賀郡)の悲惨な原体験が自分の医療生協活動への共感と熱意の源にある、とのことでした。高齢者・乳幼児の医療費無料化を国や全国の市町村に先駆けて施行した沢内村の「生命行政」の生みの親、村長・深沢晟雄の存在は大きい。
「医療生協の理念」「いのちの章典」は「自己決定に関する権利」「自己情報コントロールに関する権利」「安全・安心な医療・介護に関する権利」「アクセスに関する権利」「参加と協同」と項目立てられるとかなり抽象的な言葉の羅列に
見えてとっつきにくいですがその背景にあるものを自分の経験、知見によって血を通わせることでその大切さを実感させてくれる講演・学習会でした。

 

参加者の感想

*医療生協に関わる者として、社会の動きを敏感に感じ取り、安心して暮らせる社会・地域づくりのために制度改善の運動を大きくしていく必要性を改めて感じました。
(喜多方市 Tさん)
*いままで自分が介護の仕事をしてきて思いめざしていたものがすべてここにあると思え、とてもうれしく感じました。自分の原点を思い返せる良い機会になりました。
(会津若松市 Kさん)
*一人ひとりの命と権利を守るためには、自分ひとりではなく多くの人と協力していくことが不可欠であることを学びました。その要となる医療生協の活動が全国で大きく広がっていることに勇気づけられました。
(喜多方市 Tさん)
*認知症、寝たきりなどの高齢者の人権をどう守るかとの話が非常に心に残りました。「いのちの章典」の中身が深まった感じです。
(会津坂下町 Yさん)
*医療生協の組合員だけが健康であれば良いのではなく、地域が、社会全体が健康で平和になる観点で活動していることがとても参考になりました。全員が考えて「いのちの章典」を実践していることを実感できて、大きな成果になりました。
(会津美里町 Sさん)