お知らせ

ついに「核兵器禁止条約」が発効しました。
2017年7月の国連会議で122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約ですが、中米ホンジュラスが批准したことで50の国が批准したことになり、これにより今年の1月22日に、国連から「核兵器禁止条約」が発効されました。同日、カンボジアが52カ国目の批准国となりました。この流れは、さらに加速していくものと思われます。
「核兵器は悪」「核兵器は違法」。これが、国際規範となった意義は計り知れません。
しかし、アメリカやロシア、中国やフランスなど核保有国は批准していません。そればかりか批准した国に恫喝めいた書簡を送り、批准撤回をせまっています。また、世界で唯一の戦争被爆国である日本も、アメリカの核の傘のもとで「最終的には核廃絶を目指すものの、その間のプロセスが違うので批准しない」とし、世界各国の批判を浴びています。
長崎の原爆被害者で、日本原水爆被害者団体協議会代表委員の田中熙巳さんは「人間の安全・安心にとって、最大の保障は核兵器や戦力に頼らないことです。核兵器禁止条約を速やかに発効させることが、世界の安全保障に果たす唯一の戦争被爆国の責務です」と述べています。「ヒバクシャ」が世界共通語となり、国際社会が被爆者の皆さんに真摯に学び、条約が制定され発効したことを心から歓迎します。
日本政府には、この条約への署名・批准と、唯一の戦争被爆国としての国際的な責務を果たすよう強く求めていきます。

(岩橋 幹也)