お知らせ

大型連休中に訪問診療にでかけ、車の中から七日町通りを観光客の方たちが楽しそうに普通に大勢歩いているのを見て、一瞬、新型コロナ感染症の流行を忘れてしまいそうになりました。
連休明けの6日、若松診療所に出勤すると、発熱や新型コロナ感染疑いで電話が鳴り響き、PCR検査も今までにない件数となりました。

状況

県内の感染拡大の要因の一つが感染力が強い変異株N501Yの流行でした。
N501Yは、英国・南アフリカ・ブラジルで感染が確認されています。まさか、変異株による感染が身近に流行し、総合病院だけでなく規模の小さい診療所でも緊迫した日常の診療体制になるとは、1年前には想像もしていませんでした。
県は、「連休中にさまざまな人が往来したこと」「飲食に伴う感染」が感染者増の要因としています。
その後、飲食店を対象に出した「営業時間短縮要請」に一定の効果があり陽性者は減少傾向ですが、今後も徹底した感染対策の継続が求められるところです。

新型コロナワクチン接種について

会津若松市では5月10日から65歳以上の高齢者の接種予約が始まり17日から接種開始となりました。連日、ワクチン接種対応に追われています。外来ではコールセンターからの予約受付
の対応、また、近隣の10ヶ所の高齢者施設でのワクチン接種、在宅訪問診療の方の接種対応を週末を返上して行っています。高齢で不安を抱える方に一日も早く接種をしてもらい安心して頂きたいという思いから対応させていただいております。
会津若松市は6月上旬で高齢者の8割が予約完了、7月下旬には接種完了を目標に動いています。
7月15日からは、65歳未満の方への接種券発送も始まる予定です。
喜多方市でも5月21日からワクチン接種が始まりました。喜多方市では混乱を避けるため85歳以上の方から段階的に接種券の郵送が始まり、現在70歳までの方に接種券が送られています。但し、地区により多少のばらつきが出ているようです。
また、市は当初かかりつけ医での接種のみとしていましたが、今後、集団接種も実施される見込みです。
お手元に接種券が届きましたら市のワクチン接種予約専用ダイヤルで予約をしてください。

ワクチンの抗体について

国内の最新の調査で新型コロナワクチンを2回接種した人の99.9%がウイルスに対抗する「抗体」を持っている事がわかりました。さらに個々の抗体量を調べたところ年齢別では若いほど、性別では女性の方が抗体量が多い傾向にあり、また、飲酒の頻度が少ない人にも同じ傾向がみられています。

持病のある人は

血液疾患や腎臓病・糖尿病などの持病がある人は新型コロナに感染、発症すると重症化しやすく治療が長引くこともあるので、積極的に接種してほしいのですが、病気の状態や治療法、治療薬によっては十分な効果が得られない場合があります。アレルギーのある方、がん治療中の方も治療薬との関係や接種時期を見極める必要があります。いずれの方も主治医に相談して確認してください。

これからの注意点について

最高気温が25度を超えることが増えてきました。マスクの着用は日常的になっていますがマスクを着用しているため、のどの渇きを感じにくく、水分補給を忘れがちになっていませんか。
これからの季節は熱中症にも注意が必要です。例年よりもこまめに水分をとりましょう。
マスクは布マスクよりサージカルマスクの方が飛沫感染を防ぐことができるという研究結果が出ています。
また、サージカルマスクを2枚重ねて使用している方も見られますが正しく装着すれば1枚で使用した場合と効果はほぼ同等と言われています。
一人ひとりができることをしてコロナ感染とマスク熱中症にも気をつけながら暑い季節を乗り切りましょう。

(看護師長 猪俣スミ子)